当社は、「KJRマネジメント人権方針」を2022年12月に制定しました。本方針は、人権に関する外部専門機関からの助言を受けたうえで、サステナビリティ委員会の審議を経た後、取締役会の承認を得て制定されています。
本方針により、当社は世界人権宣言、国際人権章典、国際労働機関(ILO)の労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言、UNGC及びUNGP等の人権に関する国際規範を支持し、本方針を当社の役員、社員、派遣社員及びその他業務に従事する全ての者に適用すると共に、お取引先の皆さまに本方針をご支持いただき、当社と協働して本方針の遵守を通じた人権尊重への取組みを進めていただけるよう、期待いたします。
KJRマネジメント人権方針
当社は、持続可能な社会の実現のためには、サプライチェーン全体における対応が重要であると認識しています。人権の尊重を含む「サステナブル調達方針」を制定し、当社が調達する全ての製品・資材・原材料・サービスに関わる調達方針を定めています。お取引先の皆さまにも本方針に基づく調達の実施を期待し、サプライチェーン全体でのサステナブル調達の実現に努めます。
サステナブル調達方針
当社は人権方針に掲げている人権デュー・ディリジェンスについて、UNGPを参照し、以下の通りその仕組みを整備しています。
当社及び当社が資産の運用を受託する投資法人、投資一任もしくは投資助言を受託する各種ファンド(以下「ファンド」)に関連するステークホルダーに影響を及ぼす可能性がある人権リスクの洗い出し、評価及び優先順位の検討を行っています。
影響を及ぼす可能性があるステークホルダーとして以下の4者が特定されました。
特定されたステークホルダー毎に、UNGP及び人権に関する国際的ガイダンス(UNEP FI:国連環境金融計画 Human Rights Guidance Tool)等、主要な国際ルールやフレームワークに挙げられている人権リスクを参照すると共に、当社及びファンドに関連する人権リスク事項を抽出しました。
人権リスクのインパクトや重要度を評価するため、「人権への影響」と「自社とのつながり」の2軸で人権リスクの分析を行いました。「人権への影響」は、リスク発生時の深刻度(人権侵害の深刻さ)を検討、併せて「自社とのつながり」は、当社が直接影響を与える事項か、サプライチェーン上で影響が発生する事項かを検討し、抽出した人権リスク事項を人権リスクマッピングとして作成しました。評価に際しては、外部専門機関の意見も参考にしています。
<重点課題の一覧>
人権への影響及び当社とのつながりが大きいものを優先順位の高い重点課題としました。人権課題への対応として会社内部及びサプライチェーンの重点課題として挙げられた事項については、関係者へのヒアリング、影響を及ぼす可能性のあるステークホルダーへのインタビューを通し評価・分析し、予防措置及びモニタリングの対応を検討しています。
人権リスク評価は、環境に変化がある場合には適宜見直しを行います。
当社は、全ての役職員(正社員のみならず役員・出向社員・派遣社員を含む)を対象とした年4回のコンプライアンス研修を実施しています。このコンプライアンス研修を基本として、人権、各種ハラスメントに関する事項の社内教育を実施しています。その他、人権尊重対応に関する基本的な事項を含めメールマガジン等を通して継続的に啓発活動を実施していきます。
また、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの重要性及び育児休暇をはじめとした仕事と子育て両立支援に関する各種制度については、マネジメントや人事部からメッセージの発信を行っています。
詳細はダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンにてご確認いただけます。
当社は、新規サプライヤーの起用に際し事前調査を行い、当社の選定基準に基づき採用を検討しています。また、継続的に起用する取引先についても毎年評価を実施し、注意事項が生じた場合には対象となるサプライヤーの体制等の確認を実施し、再度人権などへの悪影響が生じない体制が構築できているかについて確認を行っています。
当社では、主要な人権リスクに関連する事項について把握、検討し、対応策及び管理方針を策定する場として、シニアマネジメント等が委員を務めるリスク管理委員会を運営しています。人権リスクの重点課題を含む事業上のリスクについて、Risk Control Matrix(RCM)を活用し、3か月に一度各部門における状況を確認の上、リスク管理委員会で報告し、評価及び管理を行っていきます。
また、人権に対する悪影響を予防し、現状を把握するためにモニタリングを行っています。
重点課題に関連する指標、時間外労働のモニタリング及びストレスチェック等を通し、必要がある場合には関連部門への働きかけを行っています。
指標の詳細及び実績については、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンにてご確認いただけます。
サプライヤーを対象とした取引先定期評価を1年に一度実施し、当社の選定基準に合致しているか、特段の注意事項が発生していないかのチェックを行っています。
その他、プロパティマネジメント会社においては、1年に一度組織体制、サステナビリティへの取組みを含めた評価を行い、必要に応じて協議、改善を依頼しています。加えて、毎年数社を対象とし事業方針、コンプライアンス体制、サステナビリティへの取組み状況の詳細についてのヒアリングを含めた監査を実施しています。
人権課題への対応状況については、本ホームページにて適宜情報を開示します。
基本方針
KJRマネジメントは、「人に 地域に 世界に 新たな価値を創造し続ける」というミッションのもと、サステナビリティ戦略として「責任不動産投資を実践し、世界的課題の解決に貢献していく」と掲げています。人権・労働・環境・腐敗防止の追求は、当社に期待・要請されている社会的責任と認識し取組みを進めています。2016年には「国連グローバル・コンパクト」(以下「UNGC」)に署名し、その10原則への取組みを進めてきました。当社は、今後も人権への取組みを向上させることを目指し、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」(以下「UNGP」)に基づき、人権方針を制定し、その取組みを推進します。